【初心者向け】女子ならではの筋トレ「10のメニュー」
引き締まったボディが手に入るだけではなく冷えやむくみを撃退してくれるなど、筋トレにはメリットがいっぱい!筋トレを始める前におさえるべきポイントから注意点をチェック。人気トレーナー直伝、お家で簡単にはじめられる筋トレメニューをご紹介!今日から筋トレ女子に♪
筋トレを行う「メリット」


立命館大学 スポーツ健康学部 教授
藤田 聡 先生
・博士(運動生理学)
・専門は運動生理学、特に運動や栄養摂取による筋肉の代謝応答
「モデルさんやチアの人たちは、本気でトレーニングをしている人が多いです。筋肉がないと脂肪が垂れるように落ちてしまい、体のラインがきれいに見えません。筋肉がつくことで、皮下脂肪が引っ張られて体のラインがきれいに見える、脂肪が減ったように見えるという人のほうが多いように感じます。
筋トレは美しいボディバランスだけでなく、基礎代謝のアップ、冷えやむくみの改善など、嬉しい効果がたくさん! これをやったら筋肉が大きくなる、ムキムキになるというように考える必要は全くなく、筋肉がつくだけ体のラインはきれいに見えると、ポジティブに考えてみて」(藤田先生)
筋トレ時おさえるべき「3つのポイント&注意点」
【ポイント1】朝食には「たんぱく質」を


ボディワーカー
森 拓郎さん
「質のいい筋肉作りには、たんぱく質が必要不可欠。1日に必要な摂取量は50g程度ですが、朝食をとらない人や朝はスムージーだけという人はたんぱく質が不足しがち。ヨーグルトやチーズ、ベースフードやプロテインなど、たんぱく質が多く含まれるものならなんでもOK。朝から摂取することを心掛けてみて!」(森さん)


【ポイント2】バランスのいい「食事」


パーソナルトレーナー
岡部 友さん
「私たちの体は食べたもので作られます。筋肉量を増やしたいからといって、たんぱく質だけを大量にとるのは内臓に負担がかかるのでNG。必要な栄養素はできるだけ、バランスの良い食事から取り入れましょう!」(岡部さん・以下「」内同)


【ポイント3】「硬水」がおすすめ
「マグネシウムには、水分を細胞に届けてくれる働きがあるので、これを豊富に含む硬水が◎。また葉野菜にも多く含まれるので、葉野菜から加熱処理せずに作られた青汁パウダーをお水に溶かして飲むのもおすすめです!」


【注意点】「時間帯と頻度」に気をつけて


インストラクター
KANAKOさん
- 寝る前3時間はあける:体を動かした後しばらくは、交感神経が優位なままで寝つきが悪くなってしまいます。良質な睡眠をとることも筋肉の成長や回復にとっては大切です。
- 食事をした直後は避ける:少量の食事をとって、30分〜1時間あけてから運動をするのが理想的です。
「筋肉に休みを与えることも重要なので、同じ箇所をしっかり鍛える際は42〜78時間(2〜3日)はあけるようにしましょう。筋肉は休ませることで速く成長し、より速く引き締まっていきますよ」(KANAKOさん・以下「」内同)
また、時間帯については、夕方16時から18時ごろが理想だそう。
「夕方ごろが一番血のめぐりが良く細胞が活性化されるので、筋トレをするのに最適といわれています。でも、ライフスタイルによって筋トレを取り入れられる時間帯は人それぞれだと思いますので、無理のない範囲で行いましょう」
自宅でできる「10の筋トレメニュー」
【1】朝におすすめの「逆腹筋」


骨盤矯正パーソナルトレーナー
Naokoさん
【How to】
- 両腕を頭上で組み、両足をクロスさせて上体を足が前になっている側へ横に倒し、わき腹を伸ばす。
- 上体を前方へ回旋させ、正面まで来たらおなかをえぐるようにしてゆっくりと上体を起こす。
- クロスする足を組み替えて反対側も同様に。左右交互に行って。
両腕を頭の上で組んで…上体を少し横に倒す。両足はクロス。


上体をゆっくりと前方へ回旋させ…呼吸は止めない。両足の裏は床につけたまま。


おなかをえぐるイメージで上体を起こす。かかとが浮かないように。


【2】1日3分でできる「中半身」引き締め


ダイエットエキスパート
和田清香さん
- 「中半身」…それは、おなか周りと腰周りの“浮き輪ライン”


【腹部全体を引き締め】(5回×3セット)
(1)両ひざを立てて床に座り、足は肩幅に。腰部分を後ろに引くようにして、腹部をCカーブになるように丸めます。


(2)その体勢のまま、左右の腕を交互に横からリズミカルに上げ下げします。おなかのサイドが使われているのを意識しましょう。




(3)両腕を上げ、前後にバタバタと揺らします。おなかをずっとCカーブにして行うのがポイントです。


【脚上げで後ろ姿若返り】(上・横各5回×3セット)
(1)四つんばいになり、両ひじを寄せ床についた姿勢からスタート。


(2)片脚を上にアップします。このとき体がグラつかないよう、腹部にも力を入れてバランスをとるのがポイントです。ゆっくり5回繰り返します。


(3)脚を上げた位置から今度は真横に下ろし、アップダウンを5回繰り返します。反対側の脚も同様に行いましょう。


【代謝を上げるジャンプ運動】(5回×3セット)
(1)うつぶせになって両手と爪先で体を支えます。腹部に力を入れて一直線になるように意識しましょう。


(2)片脚を勢い良くジャンプしながら前に。


(3)前に出した足をジャンプしながら後ろに戻すと同時に、反対の脚をジャンプしながら前に。勢いよくジャンプするようなイメージで5回繰り返します。


【3】下腹部を引き締める「ニートゥチェスト」
\教えてくれたのは…美的編集部 猪原美奈さん/
「イスやソファに座ってできるおなかのトレーニング。テレビを観ながらひたすら繰り返しています。腹筋は日常で鍛えにくいですが、毎日行うことでびっくりするくらい引き締まる!」(猪原さん)
【How to】
(1)イスやソファに浅く腰を掛けて、背筋は真っ直ぐに。両足をそろえてひざは90度に曲げて。


(2)腹筋を意識しながらひざを曲げたまま胸に近づける。手はイスについたままでOK。


【4】「ペットボトルエクササイズ」で引き締まった二の腕をゲット
「腕の裏側にある、上腕三頭筋を鍛えて、スッキリ引き締まった二の腕をゲット!自宅にダンベルがなくても、500mlのペットボトルで代用できて手軽!余裕ができてきたら容量を増やしてみて」(櫻井先生)
【How to】
(1)あぐらをかいてペットボトルを両手で持ち、頭の上にセット。ひじが開かないようわきを締めるのがポイント。


(2)ペットボトルが頭の後ろに来るようにひじを曲げる。ひじの位置は変わらないように。15回×1セット。


【5】たったの3STEP!「下半身トレーニング」


ボディワーカー
森 拓郎さん
【Step1】股関節の歪みを強力に矯正! ワイドスクワットで内もも&お尻がさらにキュッ!(10回×2~3セット)
- 足を肩幅よりも少し広めに開き、爪先を少し外側に向けて、両手を胸の前でクロスさせる。
- ひざを外側に開きながらゆっくりとお尻を真下に下ろし、ゆっくりと立ち上がるという動作を10回×2〜3セット。内転筋群と大臀筋が同時に伸縮することで、内側に歪んだ股関節も正しい位置に。
- ポイントは、立ち上がるときにお尻にエクボができるぐらい肛門を締め上げること。回数よりも、正しいフォームで行うことを意識して!
両手を胸の前でクロスして肩を下げる!足は肩幅より少し広めに開く、爪先はやや外向きに


目線は正面!背筋は伸ばしたままでお尻を真下に下ろすイメージで!


【Step2】蝶番のように股関節を動かすのがコツ! ヒップヒンジで下半身全体を強化!(10回×2~3セット)
- 両足を肩幅ぐらいに軽く開き、爪先はまっすぐ前に。
- 両手は胸の前でクロスさせる。
- 背筋をまっすぐ伸ばして両ひざを軽く曲げた状態で、お尻を後方に引くようにしながら、股関節から少しずつ上体を前に倒す。
- 床と平行になるくらいまで倒したら、ゆっくりと元の姿勢に戻す。この一連の動きを10回×2〜3セット行って。
- ドアについている蝶番のように正しく股関節を動かすことで、お尻とおなか、裏ももまでがしっかりと鍛えられる。骨盤が後傾してお尻と裏ももの力が抜け、効果がなくなってしまうので、上体を倒しすぎるのはNG!
背筋は伸ばしたまま!上体を床と平行にして、両ひざは軽く曲げる


両手を胸の前でクロス!背筋を伸ばして、足は軽く開く


\これはNG!/


最大限の効果が期待できる分、難易度はやや高め!
Point
立った状態で行う下半身トレーニングは、歪んだ股関節やひざ関節を矯正し、代謝を上げながら美しいボディラインに整えます。お尻と太ももだけでなく、体幹も自然と鍛えられるから最大限の効果が期待できますが、その分、難易度が高いのが特徴です。いきなり行ってもきちんとできないし、むしろ逆効果になることもあるので、寝たままトレーニングが完璧にできるようになってから始めるのがおすすめです!


【Step3】片脚ずつ後ろに引く動きが下半身に効く! バックランジでさらにお尻~裏ももを引き締め!(左右各10回×2~3セット)
- 両足を軽く開いて楽な姿勢で立ち、両手を胸の前でクロスさせる。
- 片脚を後ろに大きく引きながらゆっくりと腰を落とし、前脚のひざが直角になるぐらいまで曲げたら、ゆっくりと立ち上がる。
- 腰を落とすときも立ち上がるときも、お尻〜裏ももの伸縮を感じながら行うのがコツ。
- 立ち上がるときは前足のかかとで床を押すようにすると◎。この一連の動作を左右各10回、2〜3セット行って。
両手を胸の前でクロス!背筋を伸ばして、足は軽く開く


背筋は伸ばしたままで、前ひざの角度は90°!片脚を後方に引いてお尻から下ろし、お尻から上がる!


【6】1日5分!「寝たまま」トレーニングで引き締まったボディに!
【Step1】貝殻のように脚パカするだけ! クラムシェルで緩んだお尻に強力アプローチ!(左右各15~20回×1~2セット)
- 横向きに寝転んで下側の腕のひじを曲げて頭をのせ、股関節と両ひざを90度に曲げる。
- 体重はやや前側にかける。
- 両ひざを90度に曲げたままお尻に力を入れ、上半身がぶれないように上のひざを上げる
- できるところまで上げたら1~2秒間キープし、下ろす。
- これを15~20回行ったら、反対側の脚も同様に。トータルで1~2セット行うのが目安。お尻だけに効くので、ももが太くなる心配ナシ!
横向きに寝転んだ状態で…


上側の脚は上がるところまででOK!
\脚パカ!/


【Step2】内向きに歪んだ股関節をケア!バックキックで太もも全体&お尻を同時に引き締め!(左右各15~20回×1~2セット)
- うつ伏せに寝転び、両手は額の下に。
- 上げる方の爪先を外側に向け、できるところまで脚を上げたら1~2秒間キープして、下ろす。
- お尻とおなかに軽く力を入れ、上半身や反対側の脚が浮かないよう意識して、15~20回行ったら反対側の脚も同様に。
- こちらも全部で1~2セット行うのが目安。
- 爪先を外側に向けて脚を後ろに上下させることで、内側に歪んだ股関節を整えながら、太もも全体とお尻がキュッと引き締まる。
うつ伏せに寝転んだ状態で…


上げる方の爪先を外向きに!


上がるところまででOK!
爪先は外向きのまま!上半身&反対側の脚はきちんと床につけたまま!


トレーニングに慣れてきたら少しずつレベルを上げて!
「運動量が激減している人や、もともと運動が苦手な人は、最初の1~2週間は寝たまま行う下半身トレーニングにトライ。3ステップだけで簡単だし、寝転ぶ場所さえあれば、いつでもどこでもできます。最初は各1セットから始めて、徐々に回数を増やしていけばOK。ちなみにこれは入院中のリハビリにも活用されている内容だから、体への負担はほとんどナシ。これに慣れてきたらまた少しレベルを上げるようにすれば、筋肉はちゃんと成長していきます!」(森さん)


【Step3】おなかとお尻、前ももを一気に攻める!ヒップリフトで外ハリ脚・ピーマン尻・ぽっこりおなかを解消(10~15回×2~3セット)
- あお向けになり、かかとがひざの真下にくるようにして両ひざを立てる。
- 足はこぶしひとつ分ぐらい開き、両腕を伸ばして手のひらを床につける。
- かかとで床を押しながらお尻を上げ、胸からひざまでが一直線になった状態で1〜2秒間キープ。
- 終わったら背中から順番に下ろす。この一連の動作を10〜15回×2〜3セット。
- お尻を上げるときは肛門をギュッと締めておなかに力を入れ、前ももが伸びているのを感じられたら正解。内側に歪んだ股関節が正しい位置に戻ろうとして、外側に張り出した太もも・四角く垂れたピーマン尻・ぽっこりおなかもケア!
あお向けになり骨盤は後傾を意識!両ひざを立てて、足は少し開く


胸~ひざが一直線になるように!お尻から上がるイメージで!


\これはNG!/
背中を上げすぎて腰が反ってしまうと腰痛の原因に!


【7】「おしり筋のばし」でぽっこり下腹を撃退


骨盤矯正パーソナルトレーナ ー
Naokoさん
- おしりを上げると内臓が上がって下腹部に隙間が開くので、その瞬間に息を吐いて骨盤を締めると内臓が正しい位置に戻って、下腹すっきり!
【How to】
(1)ひざを曲げてかかとを上げる
あお向けの体勢でひざを曲げる。かかとを上げ、爪先立ちに。両手は体側に添えて。


(2)息を吸いながらおしりを上でキープ
お尻を上にもち上げて、そのままゆっくり息を吸う。下腹部はへこませたまま、ろっ骨を膨らませるように。


難しい人はお尻を支えてもOK
お尻をもち上げてキープするのがキツければ手でお尻を支えてもOK。かかとは下がらないように注意。


(3)息を吐きながらおなかをへこませる
おしりとかかとをキープしたまま、ゆっくり息を吐いてみぞおちがへこむのを感じて。骨盤が引き締まり、内臓が上がってペタ腹に。
\3〜5呼吸/


【8】体幹を効率的に鍛える「ノーマルプランク」


Youtuber
のがさん
- 全身の脂肪燃焼に効果的なのは体幹トレーニング「プランク」。
- 4種のプランクで全身をまんべんなく鍛え、太りにくい体をゲット。
- 各プランク30秒ずつ、インターバルなしで頑張ってみましょう!
体幹を効率的に鍛える【ノーマルプランク】
基本のプランクからスタート! プランクは「板」という意味で、上半身を中心におなか周りや背中の筋肉にアプローチします。
- 両手両足を肩幅に開いて、ひじと爪先の4点で体を支える。
- ひじは肩の真下に来るようにし、目線は少し斜め前を見てキープ。


くびれ作りにも有効【プランクヒップツイスト】
お尻を左右に振っておなか周りをツイストさせるプランクです。ひねりを利かせることでおなかの横側の“腹斜筋”に効きます!
(1)“ノーマルプランク”の姿勢で、上半身をキープしながらお尻を右側へと床につかないところまで傾ける。


(2)同様にお尻を左側に傾ける。
「左バランスをくずしやすいので、キュッと腹筋に力を入れて行って。30秒で12往復が理想のスピードです」(Youtuber のがさん・以下「」内同)


お尻や太もも裏を引き締める【プランクキックバック】
脚を左右交互に上げるプランクは、下半身を鍛え、美脚効果も期待大。腹筋がつらくなってくる頃ですが、もうひと踏ん張り!
(1)“ノーマルプランク”の基本姿勢から、右足のかかとを天井に蹴り上げるイメージで足を上げてから下ろす。ひざはしっかり伸ばす。


(2)同様に左足も行う。
「疲れてくると無意識にお尻が上がりがちに。基本姿勢を思い出し、体は常に1枚の板のように保ちましょう」


体の背面を鍛えて、良い姿勢に【リバースプランク】
姿勢を維持する背中の筋肉や、下半身の裏側の引き締めに効果的なプランクでフィニッシュ! 最後まで頭から足先は一直線をキープして。
- 両手の指先がかかとの方を向くように手をつき、両脚を伸ばして座った姿勢から、腰を天井の方へぐっと上げて。
- 足先は自然に伸ばす。


【9】理想のおしりを手に入れる「桃尻トレーニング」


パーソナルトレーナー
岡部 友さん
【STEP1】おなかを引き締めながらヒップアップ!(グルーツブリッジ)
- 床にあお向けになり、両足を軽く開いてひざを立てる。
- おなかに力を入れ、肩からひざまでが一直線&ひざの角度が90度になるようにおしりを引き上げ2秒キープ。
- このとき、おしりの筋肉の収縮を意識して。
- おしりを床にゆっくり下ろしたら、休まずに同じ動作を繰り返す。おしりを上げすぎて反り腰になると効果が半減するので要注意!
あお向けになり両ひざを立ててから…


おしりを引き上げ2秒キープ!


【STEP2】骨盤の歪みも解消!バンドウォーク(左右各10歩)
- ゴムバンドを両足にかけ、肩幅に足を広げる。
- 股関節を曲げておしりを軽く突き出し、背筋は伸ばして両手は腰に。
- この姿勢をキープしたまま、左足を横にスライド。
- 右足はそれを追いかけながらテンポよく左へ10歩移動したら、同様に右に10歩移動して。ゴムバンドが緩まないように移動するのがポイント。
ゴムバンドを装着して立った状態から…


↓横から見るとこう!
上半身は少し前傾に


左右に各10歩ずつ歩く!


【STEP3】おしり〜もも裏を鍛えてメリハリアップ!バックランジ(左右各20回)
- ラクな姿勢で立ち、両手を胸の前で軽く組む。
- 重心を左足のかかとに置いたまま、右足を後ろに大きく引きながら腰を落とし、左ひざを直角に曲げる。
- その後すぐに左足のかかとで床を押すようにしておしりから立ち上がる。
- このとき、おしり〜もも裏の筋肉が伸びていることを感じて。これを20回繰り返したら、足を入れ替えて同様に。
立って胸の前で両手を組む


片足を後ろに引く。前足のひざがつま先より前に出ないように!


前足に重心をのせる


【10】「背中」の厚みを取るエクササイズ
【How to】
(1)うつぶせになって両足は軽く開き、両腕を前に伸ばす。そのまま左手と右脚、右手と左脚を交互に上げて1秒ずつキープ。ゆっくり10回行って。


(2)腕を前に伸ばしたうつぶせから、両手と両脚を同時にもち上げる。おなかで支えて4秒キープ×10セット。肩胛骨を動かし、背中の上と下の両方を鍛える。


【おまけ】筋トレに関する「Q&A」にお答え


立命館大学 スポーツ健康学部 教授
藤田 聡 先生
・博士(運動生理学)
・専門は運動生理学、特に運動や栄養摂取による筋肉の代謝応答
【Q1】毎日しても意味がない?
A:ホント
- 1回の筋トレで、効果は2日間続く
- 効率よく筋肉をつくりたいときは、月・水・金など、間を空けて筋トレをするのがベスト
- 同じ部位をトレーニングしない場合は、毎日筋トレをしてもOK
「筋トレを1回して、脳へ筋肉をつくるという指令が入ると、アミノ酸を筋肉に取り込み、新しく筋肉を大きくするという生理的作用が2日間続きます。つまり、月曜日に運動をすれば、その効果は水曜日まで続くということ。わざわざ火曜日に筋トレをする必要がなく、連続したトレーニングはかえって非効率になってしまうのです。本気で筋肉をつくりたい、効率的にやりたければ、月・水・金と間を空けて行うことで、筋肉の合成が高い基準をキープできますよ。
一方で、筋トレを毎日してもOKなのが、同じ部位をトレーニングしないときです。月曜日は上半身、火曜日は下半身といった場合に、部位ごとに分けているときは、毎日筋トレをすること自体は問題ありません」(藤田先生・以下「」内同)
【Q2】美肌に効果がある?
A:ホント
- 肌の真皮の厚みが厚い人ほど、若く見られる
- 筋トレをすることで、有酸素運動よりも真皮の厚みがUP!
「以前ポーラが行った研究では、筋肉量と顔のシミを数値化したときに、筋肉量が多い女性ほど顔のシミの数が少ないことが明らかになりました。さらに、筋肉から分泌されるホルモンに似た生理活性物質マイオカインのひとつ、“マイオネクチン”にシミの原因となるメラニン生成を抑える働きがあることが判明。また、同じ年齢でも、老けて見える人、若く見える人の写真を無造作に並べ、色んな人に何歳に見えますか? というアンケートでは、真皮の厚みが厚い人ほど、若く見られるということがわかりました。そのほか、カナダの研究グループより、自転車運動をした高齢者の皮膚の代謝が改善されたことから、有酸素運動により、新しく皮膚をつくるという刺激が高まったという報告がありました。
これらを踏まえ、今回我々とポーラが行ったのは、有酸素運動と筋トレ、どちらが美肌に効果的なのか? という調査。筋トレをすることで、有酸素運動よりも真皮の厚みが増すことがわかったのです」
【Q3】老化防止に効く?
A:ホント
- 肌のアンチエイジングには、有酸素運動よりも筋トレのほうが効果的
「年齢と共に筋肉は小さくなります。そして、もっとも落ちやすくなるのが下半身。下半身の筋肉が衰えると、歩くことが困難になり、それをかばうために姿勢も悪くなります。すると、腰、背中、肩に負担がかかります。筋肉が凝り固まって正しく機能しないと、繋がっている顔の筋肉も引っ張られてしまいますから、たるみの要因にも。
また、運動するときに分泌される“マイオカイン”というホルモンがあります。マイオカインには、脳の活性化や脂肪の分解、皮膚代謝の活性化を促す働きがあります。そして、このマイオカインは、使っている筋肉の大きさに依存して分泌されるという特徴が。太ももは体の中でもっとも大きな筋肉です。それを鍛えられる下半身のトレーニングは、マイオカインの分泌が多くなりますから、老化防止という点からも理にかなっているといえるでしょう」

